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求人広告屋の掘った穴

記事には書けないことを、吐き出したい。

ブラック企業の原因は、無能か強欲な経営者。

この仕事は、割と多くの経営者と会う機会がある。
事業の優位性や、経営の展望に耳を傾ける。
※まぁ、当然、外向きの話しだと思うけど。

その経験の中で、つくづく実感することがある。それは、
企業がブラック化する最大の原因というのは、
経営者の能力が低いか、強欲かであるということだ。
※ここで言うブラック企業とは、いわゆる激務・薄給系に限る

事業が弱いから、現場の社員にしわ寄せがいく。
身の丈以上の利益を求めるから、現場の社員が無理をする。

ブラック企業の発生メカニズムとして、
外食産業のコスト面での過当競争が、よく指摘されるが、
どの業界も、ほぼ同じだと思う。

例えば、自分がいる業界もそうだ。
求人広告代理店なんていうのは、どこも一緒である。

今どき、どんな媒体も扱えるから、商品面での差別化はないし、
コストもケースバイケースで差はあるものの、基本は変わらない。

別で人材紹介とかWEB制作とかパンフレット制作とか
WEBマーケティングとか別の事業をやっていれば、
それを絡めた提案なんかもできるかもしれないけど、毎回、有効とも限らない。

競合する企業との差別化点なんてない、会社独自の付加価値なんてない、
そうすると、いきなり現場の社員の仕事で、
付加価値を生み出し、差別化しするしかなくなるのだ。

そして、その付加価値というのは、
「量」「スピード」という話しになりやすい。

なぜなら、質の付加価値というのは分かりづらいからだ。
営業の提案が優れているとはいっても、それはどこまで言っても仮説に過ぎない。
広告の制作物のクオリティなんて、
もっと主観的な判断基準になるから、好き嫌いの世界でしかない。

なので一部の天才をのぞいて、
凡人ができる差別化というのは、量とスピードだ。

例えば、夜中に頼まれた見積もりを次の朝には提出するとか、
デザイン案をいくつも提出するとか、
広告営業なのに、なぜか応募者対応を手伝うとか。

通常よりも短い納期で、通常よりも多い手間で。

でも、これはただの安売りにすぎない。
数字上の売上や利益は変わらなくても、
利益1円あたりの労働時間や工数は上がり続けている。

これは間接的に
自分の労働力を安く会社に売っているのと同じだ。

事業自体に商品やサービスに競争力がないから、
ビジネスモデルが平凡だから、現場の社員が無理をしなければいけない。
それは明らかに、経営者の能力の問題だ。

異常に低賃金の地方の工場の話なども耳にするが、
これも同じで、常識的なコスト構造では利益が出ないからそうなる。

グローバル化だ、なんだと経営者が御託を並べても、
社員のサービス残業で、人件費を浮かせているのは事実なのである。